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こんにちは。ここから家づくりの「ここから」です。
育休で収入が減る年に住宅ローン控除が重なると、「控除を使い切れず損なのでは」と気になりますよね。
結論からいうと、育休を取っただけで住宅ローン控除がなくなるわけではありません。
ただし、給与が減ってその年の所得税が少なくなると、計算上の控除可能額を十分に差し引けず、「もったいない」と感じる場合があります。
所得税から引き切れない分は翌年度の住民税から控除できる場合がありますが、住民税にも上限があるため、控除可能額と実際に差し引ける額は同じとは限りません。
公務員も住宅ローン控除の基本的な仕組みは同じですが、給与や育児休業手当金、年末調整の扱いは所属先へ確認した方が確実です。
この記事では、住宅ローン控除が育休で損に見える理由、公務員を含む育休中の確認ポイント、所得税・住民税と手続きの確認順を整理します。
最後まで読むと、源泉徴収票や住民税通知のどこを見て、勤務先・共済組合・税務署のどこへ確認すればよいか分かります。
- 育休を取っただけで住宅ローン控除がなくなるわけではない
- 控除可能額と実際に差し引ける所得税・住民税は分けて考える
- 公務員も税制の基本は同じだが給与と手当の確認先を分ける
- 源泉徴収票と翌年度の住民税通知を順番に確認する
※本記事は2026年9月時点の公的情報を基にしています。
住宅ローン控除は入居年、住宅区分、所得、借入方法などで扱いが変わるため、個別の税務判断は勤務先、税務署、税理士などへご確認ください。
住宅ローン控除が育休でもったいないと感じる理由

育休中の住宅ローン控除では、「制度を利用できるか」と「計算された控除額を使い切れるか」を分けて考える必要があります。
育休そのものが住宅ローン控除をなくすのではなく、給与が減ることで差し引ける所得税が少なくなる点がポイントです。
まずは、住宅ローン控除が所得税と住民税からどのように差し引かれるのかを確認します。
育休で住宅ローン控除がなくなるわけではない
住宅ローン控除は、育休を取得したことだけを理由に対象外になる制度ではありません。
住宅への入居、住宅ローンの返済期間、所得など、入居年に応じた適用要件を満たしているかで判断します。
そのため、「育休中だから住宅ローン控除は意味がない」と決めるのではなく、まず控除可能額と実際の税額を分けて確認してください。
なお、住宅ローン控除には所得や居住状況などの要件もあります。
育休とは別の要件で対象外になる可能性はあるため、入居年に対応する国税庁の条件もあわせて確認しておくと安心です。
控除可能額と実際に差し引ける額は別
住宅ローン控除は、年末の住宅ローン残高などを基に計算した控除可能額を、所得税から直接差し引く税額控除です(出典:国税庁『住宅を新築又は新築住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)』)。
たとえば控除可能額が20万円でも、20万円がそのまま現金で支給される制度ではありません。
実際に差し引ける金額は、その年に納める所得税や、所得税から引き切れない場合の翌年度住民税によって変わります。
住宅ローン控除は所得税と住民税の順に確認する
住宅ローン控除は、最初にその年分の所得税から差し引きます。
所得税から控除しきれない金額がある場合は、要件と上限の範囲で翌年度の住民税から控除されます。
それでも残る金額を、さらに後年の所得税へ自由に繰り越す仕組みではありません。
| 確認する段階 | 見る内容 |
|---|---|
| 控除可能額 | 年末残高などから計算 |
| 所得税 | その年分から控除 |
| 翌年度住民税 | 上限内で控除 |
| 残る分 | 後年へ繰り越せない |
所得税から引き切れない住宅ローン控除の住民税での扱いは、入居時期などによって上限が異なります(出典:国税庁『個人住民税の住宅借入金等特別税額控除制度について(地方税)』)。
控除可能額だけでなく、実際に差し引ける所得税と翌年度の住民税を順番に確認することがポイントです。
育休で住宅ローン控除がもったいないと感じる理由

育休と住宅ローン控除が重なる年に「もったいない」と感じやすいのは、控除制度が消えるからではありません。
課税対象になる給与が減り、非課税の給付が中心になると、住宅ローン控除を差し引く所得税も少なくなりやすいためです。
さらに、住宅ローン控除の適用期間は育休を理由に自由に後ろへ延ばせないため、税額が少ない年は控除の効果を小さく感じることがあります。
育児休業給付金は非課税で所得税が少なくなりやすい
民間企業などで雇用保険から支給される育児休業給付金は、非課税所得です(出典:国税庁『配偶者控除』Q6)。
また、公務員が共済組合などから受ける育児休業手当金も、税務上は非課税として扱われます。
給付や手当を受け取っていても、その金額に所得税がかかるわけではないため、給与が減った年は住宅ローン控除を差し引く所得税も少なくなりやすいです。
ただし、年の途中まで給与や賞与を受け取っていれば、育休中でも一定の所得税が発生している場合があります。
「育休中」という言葉だけで判断せず、1月から12月までの課税対象給与を確認することが大切です。
特に年の途中から育休へ入った人は、育休前の給与や賞与があるため、同じ「育休中」でも年間の所得税額は人によって大きく変わります。
反対に、ほぼ1年を通して課税対象の給与が少ない年は、所得税から差し引ける余地も小さくなります。
育休の年だけ控除期間を延ばす仕組みではない
住宅ローン控除の適用期間は、入居した年や住宅の区分によって決まります。
育休で税額が少ない年があっても、その年の控除期間だけを停止し、復職後へ自由に付け替える制度ではありません。
そのため、所得税と住民税の両方から控除しても控除可能額が残れば、「控除期間の1年を十分に使えなかった」と感じることがあります。
ここで重要なのは、育休を取ったこと自体が損なのではなく、その年に差し引ける税額との関係で控除効果が小さくなる場合があることです。
手続き漏れと税額が少ないことは分けて考える
税額が少なくて控除可能額を取り切れないことと、必要な手続きをしていないことは別の問題です。
初年度の確定申告や、2年目以降の年末調整などが必要な年に手続きが漏れると、本来反映できる控除まで反映されない可能性があります。
育休中は勤務先から離れている期間が長くなるため、年末調整の案内や書類の提出期限を見落とさないようにしてください。
税額そのものと手続きの有無を分けると、「制度上取り切れない部分」と「手続きで防げる取りこぼし」を整理しやすくなります。
育休中の住宅ローン控除は公務員も基本は同じ
公務員だから住宅ローン控除の計算方法が特別に有利になったり、不利になったりするわけではありません。
一方で、育休中に受け取る給与、賞与、育児休業手当金、年末調整の事務処理は、所属先や任用形態によって確認先が異なる場合があります。
公務員は「住宅ローン控除の税制」と「勤務先から受け取るお金」を分けて確認すると分かりやすいです。
公務員は給与と育児休業手当金を分けて見る
公務員の育休中に受け取るお金は、課税対象になる給与と、共済組合などから支給される育児休業手当金を分けて確認します。
育児休業手当金が非課税でも、育休前の給与や賞与などがあれば、その年の課税所得や所得税がゼロとは限りません。
まず源泉徴収票で、その年の給与収入と源泉徴収税額、住宅ローン控除の反映状況を確認してください。
手当の名称や支給元が分からない場合は、所属先の給与担当または共済組合へ確認すると整理しやすいです。
確認するときは、「育休中に受け取ったこのお金は給与なのか、非課税の手当なのか」「源泉徴収票にはどの金額が載るのか」を分けて聞くと、住宅ローン控除との関係を整理しやすくなります。
年末調整は所属先の給与担当へ確認する
住宅ローン控除の2年目以降は、給与所得者で必要書類を提出できる場合、年末調整で控除を受けるのが基本です。
ただし、育休中の給与支給状況や勤務先の年末調整の事務によって、本人が確認すべき手続きが変わることがあります。
勤務先から年末調整の案内が届かない、必要書類の提出方法が分からない、年末調整を受けていないなどの場合は、まず所属先の給与担当へ確認してください。
住宅ローン控除そのものの税務上の扱いが分からない場合は、税務署へ確認する方が確実です。
年末調整の事務は所属先、育児休業手当金は共済組合、住宅ローン控除の税務判断は税務署と、確認先を分けると整理しやすいです。
住宅ローン控除と育休が重なる年の確認手順

「結局、自分はいくら控除できたのか」を知りたいときは、育休期間だけを見るのではなく、税額が確定する順番に沿って確認します。
最初に源泉徴収票でその年の所得税を確認し、次に翌年度の住民税通知を見ます。
あわせて、住宅ローン控除の初年度か2年目以降か、夫婦でどのように借りているかも確認してください。
この順番で見れば、「控除可能額が大きいのに戻りが少ない」「今の住民税は高いのに控除を使い切れない」といった疑問も、どの段階で差が生じているのか切り分けやすくなります。
- 源泉徴収票でその年の所得税を確認する
- 翌年度の住民税通知で控除を確認する
- 初年度か2年目以降かで手続きを確認する
- ペアローンや連帯債務なら夫婦別に確認する
源泉徴収票でその年の所得税を確認する

育休の年に住宅ローン控除をどこまで使えたか確認する最初の資料は、勤務先から交付される源泉徴収票です。
源泉徴収票を見ると、1年間の給与収入や所得控除、源泉徴収税額、住宅ローン控除に関する記載を確認できます。
「育休を何か月取ったか」だけではなく、その年に課税対象の給与がいくらあったかを見るのがポイントです。
1月から12月までの課税対象給与を見る
所得税は1月から12月までの所得を基に計算されます。
たとえば年の途中から育休に入った場合、育休前に受け取った給与や賞与はその年の給与収入に含まれます。
一方、非課税の育児休業給付金や育児休業手当金は、給与収入として源泉徴収票へ加算して考えるものではありません。
そのため、育休期間の長さだけで住宅ローン控除を使い切れるか判断するのは難しいです。
住宅借入金等特別控除の額を確認する
源泉徴収票には、年末調整で住宅ローン控除を受けている場合、住宅借入金等特別控除の額などが記載されます。
ここで確認したいのは、住宅ローン残高から計算した「控除可能額」だけではなく、実際の年末調整でどこまで所得税から控除されたかです。
見方が分からない場合は、源泉徴収票を手元に置いたうえで勤務先の給与担当や税務署へ確認すると話が早くなります。
住宅ローン控除の金額だけを見るのではなく、源泉徴収税額がどの程度あり、年末調整後に所得税がどうなったかまで確認してください。
数字を一つずつ照合すると、「住宅ローン控除が反映されていない」のか、「反映されたうえで税額が少ない」のかを分けられます。
翌年度の住民税通知で控除を確認する

所得税から住宅ローン控除を引き切れなかった場合は、翌年度の住民税を確認します。
住民税は前年の所得を基に計算されるため、育休に入った年と、住宅ローン控除の不足分が住民税へ反映される年度には時間差があります。
「育休中の今、住民税を払っているから住宅ローン控除を使えている」とは限らない点に注意してください。
今払っている住民税だけでは判断しない
たとえば2026年に育休へ入った場合、2026年度に納める住民税は、原則として2025年中の所得を基に計算されています。
一方、2026年分の所得税で住宅ローン控除を引き切れなかった分が住民税から控除される場合は、2027年度の住民税で確認することになります。
この時間差を知らないと、育休中の住民税額だけを見て「住宅ローン控除が反映されていない」と誤解しやすいです。
住民税からの控除にも上限がある
所得税から引き切れない住宅ローン控除が、すべて住民税から差し引かれるわけではありません。
住民税から控除できる金額には、入居時期などに応じた上限があります。
そのため、控除可能額から所得税の控除額を引いた残りが大きい場合、住民税を確認しても全額を取り切れないことがあります。
具体的な上限は入居年などで異なるため、自分の入居時期に対応する制度情報を確認してください。
翌年度の住民税通知が届いたら、住宅ローン控除に関する税額控除の記載を確認します。
表示名称や確認欄が分からないときは、住民税を課税している市区町村へ問い合わせると、所得税とは別の確認先として整理できます。
初年度と2年目以降の手続きを確認する

住宅ローン控除は、初年度と2年目以降で手続きが異なります。
育休中でも、この基本的な手続きの違いは同じです。
税額が少ない年でも、必要な手続きをしなければ本来受けられる控除まで反映されないため、申告方法は別に確認してください。
初年度は確定申告を行う
住宅ローン控除を初めて受ける年は、原則として確定申告が必要です。
会社員や公務員でも、初年度は勤務先の年末調整だけで住宅ローン控除を完結させる手続きではありません。
育休中で勤務先へ行く機会が少ない場合も、必要書類と申告時期を早めに確認しておくと安心です。
2年目以降は給与所得者なら年末調整が基本
2年目以降は、給与所得者が必要書類を勤務先へ提出することで、年末調整によって住宅ローン控除を受けられます。
住宅ローン控除の証明書や年末残高の情報は、適用される方式に応じて準備します。
育休中でも勤務先が年末調整を行う場合は、提出方法や期限を給与担当へ確認してください。
年末調整がない場合は税務署へ確認する
育休中の給与支給状況などによって年末調整を受けていない場合は、「育休だから何もしなくてよい」と自己判断しない方が安心です。
住宅ローン控除を受けるために確定申告が必要か、勤務先の処理が終わっているかを確認してください。
勤務先の事務処理は給与担当へ、確定申告や住宅ローン控除の税務上の扱いは税務署へ聞き分けると整理しやすいです。
ペアローンや連帯債務は夫婦別に確認する

夫婦で住宅ローンを組んでいる場合は、世帯全体の収入だけで住宅ローン控除を判断しないことが大切です。
ペアローンでは夫婦それぞれが自分の住宅ローンについて控除を受けるため、一方が育休に入って所得税が減ると、その人の控除状況へ影響することがあります。
連帯債務でも、借入割合や持分などを確認したうえで、各人の住宅ローン控除を確認する必要があります。
「夫婦のどちらが育休か」だけではなく、「住宅ローン控除を誰が受けているか」を先に確認してください。
たとえば一方だけが住宅ローン控除を受けている場合と、夫婦それぞれが控除を受けている場合では、育休による収入減の影響を見る相手が変わります。
借入名義、持分、年末残高を確認してから、それぞれの源泉徴収票を照合するのが分かりやすいです。
共働きで住宅ローンを組むときの予算の考え方や、ペアローンと収入合算の違いも整理したい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
育休明けは控除より家計全体も確認する

復職すると給与が戻り、住宅ローン控除を差し引ける所得税が増える場合があります。
ただし、時短勤務、保育料、教育費、車の買い替え、住宅の修繕など、育休前とは家計の条件が変わっていることもあります。
住宅ローン控除だけで「得した・損した」と判断せず、復職後の手取りと固定費を含めて家計全体を確認する方が現実的です。
私も家づくりの途中でFPの無料相談を約2回利用し、源泉徴収票や給与明細、預金額、生活費などをもとに家計を確認しました。
試算では当初考えていたより高い住宅でも返済できるという内容でしたが、車2台の維持や修繕、将来の収入変化まで考えると余裕が小さいと感じ、住宅予算を大きく引き上げませんでした。
住宅ローン控除の確認でも、税額だけを見るのではなく、働き方が変わった後の家計に置き直して考えることが大切だと思います。

FPの試算はそのまま答えにせず、収入が変わる年を自分たちの家計に置き直して考えました。
住宅購入後の家計7項目、返済への不安、資金計画全体を整理したい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
育休中から復職後までの住宅ローン返済や生活費を自分だけで整理しにくい場合は、FPへ相談する方法もあります。
マネーサファリでは、住宅ローンを含む家計についてFPへ相談できます。
よくある質問
住宅ローン控除と育休について、確認の途中で迷いやすい疑問をまとめます。
- 育休中は住宅ローン控除がなくなりますか?
- 育休を取ったことだけで住宅ローン控除がなくなるわけではありません。適用要件を満たしているかと、その年に差し引ける所得税・翌年度住民税を分けて確認します。
- 育児休業給付金から住宅ローン控除を差し引けますか?
- 育児休業給付金は非課税所得のため、給付金そのものから住宅ローン控除を差し引く考え方ではありません。
- 公務員の育児休業手当金は住宅ローン控除に使えますか?
- 育児休業手当金も非課税として扱われます。育休前後に受け取った課税対象の給与や賞与と、その年の所得税を確認してください。
- 取り切れなかった住宅ローン控除は翌年へ繰り越せますか?
- 所得税から引き切れない分が翌年度住民税から控除される場合はありますが、そこでも残った金額を後年の所得税へ自由に繰り越す制度ではありません。
まとめ:住宅ローン控除は育休で損?
育休と住宅ローン控除が重なる年は、控除可能額だけを見ると「使い切れず損した」と感じることがあります。
ただし、確認すべきなのは育休の有無だけではなく、その年の課税対象給与、所得税、翌年度住民税、住宅ローン控除の手続きです。
自己判断で「育休だから住宅ローン控除は意味がない」と決めず、源泉徴収票と住民税通知を順番に確認してください。
- 育休を取っただけで住宅ローン控除が消えるわけではない
- 給与が減ると差し引ける所得税が少なくなる場合がある
- 所得税から引き切れない分は翌年度住民税を確認する
- 公務員は給与担当・共済組合・税務署で確認内容を分ける
- 初年度と2年目以降で必要な手続きが異なる
税額の見方や手続きが分からないときは、勤務先や税務署へ確認すれば、制度上取り切れない部分と手続きで防げる取りこぼしを分けて考えやすくなります。
住宅ローン控除だけでなく、復職後の生活費や教育費、住宅の維持費まで含めて見直したい方は、住宅購入後の家計全体を確認しておくと整理しやすいです。

