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こんにちは。ここから家づくりの「ここから」です。
24時間換気が動いている家なら、別に空気清浄機を置かなくてもよいのでは、と考えることがあります。
とくに第1種換気システムにフィルターが付いていると、花粉やホコリも十分に取れているように感じますよね。
ただ、換気と空気清浄は同じ仕事をする設備ではありません。
24時間換気は外気を取り入れて室内の空気を排出する仕組みで、空気清浄機は主に室内の空気を繰り返し吸い込み、フィルターなどで粒子を減らす仕組みです。
そのため、換気があっても空気清浄機が役立つ家はありますし、逆に空気清浄機を新たに買わなくてもよい家もあります。
私自身、約30坪の平屋で第1種換気を使い、以前は別置きの空気清浄機も併用していました。
ここでは第1種・第3種の違いだけで決めず、既設フィルターの性能、室内で発生する汚れ、生活条件から、何を追加すればよいか整理します。
- 24時間換気と空気清浄機は役割が異なる
- 第1種換気でも室内の粒子まで十分に捕集するとは限らない
- 判断は既設フィルターと室内の発生源から始める
- 必要なら気になる部屋にだけ空気清浄機を追加する
24時間換気があれば空気清浄機はいらない?機能の違い

24時間換気があっても、空気清浄機が必ずいらないとは言い切れません。
外から入る空気をろ過することと、室内で舞っている粒子を繰り返し捕集することは、別の働きだからです。
第1種換気か第3種換気かだけで決めるより、どこにフィルターがあり、どの空気がそこを通るのかを確認すると判断しやすくなります。
換気システムと空気清浄機は役割が違う

換気システムは、室内の空気を排出し、外の空気を取り込む設備です。
人の呼吸で増える二酸化炭素や、室内で発生する水蒸気、建材・日用品などから出る気体状の汚染物質を薄めるうえで、空気の入れ替えには役割があります。
一方、一般的な空気清浄機は、室内の空気を吸い込み、集じんフィルターなどに通して再び室内へ戻します。
集じんとは、空気中に浮遊するホコリや花粉などの粒子を捕まえることです。
つまり、空気清浄機を動かしても、それだけで外の新鮮な空気が室内に入るわけではありません。
給気フィルターを通過するのは主に新しく取り込む外気ですが、空気清浄機はその部屋にある空気を何度も通すことができます。
この「どの空気を通すか」の違いを知っておくと、換気設備にフィルターが付いているのになぜ室内用の機械があるのか、という疑問が整理しやすくなります。
米国環境保護庁(EPA)も、汚染源を減らすことと適切な換気を基本に、空気清浄やフィルターを補助的に使う考え方を示しています(出典:EPA『Guide to Air Cleaners in the Home』)。
| 設備 | 主な役割 | それだけでは 難しいこと |
|---|---|---|
| 24時間換気 | 外気と室内空気の 入れ替え | 室内粒子の 集中捕集 |
| 給気フィルター | 入ってくる 外気をろ過 | 室内発生粒子の捕集 |
| 空気清浄機 | 室内の浮遊粒子を捕集 | 二酸化炭素の排出 |
なお、空気清浄機の脱臭機能がある場合も、すべてのニオイやガスを取り除けるわけではありません。
ニオイを何とかしたいときは、粒子を集める機能とガス状の成分に対応する機能を分けて見る必要があります。
24時間換気そのものの仕組みや運転する理由を整理したい場合は、給気・排気の基本を説明しているこちらの記事を参考にしてみてください。
第1種換気システムでも空気清浄機が役立つ場合

第1種換気は給気と排気の両方を機械で行う方式ですが、それだけで室内の粒子まで十分に取り除けるとは限りません。
第1種換気システムの給気側に高性能なフィルターがあれば、屋外から入り込む花粉や細かな粉じんを抑えることが期待できます。
ただし、捕集できる粒子の大きさや割合は、設置されているフィルターの仕様によって違います。
カタログの捕集率は特定の粒子や試験条件で示される場合があるため、その数値をそのまま室内全体の空気がきれいになる割合と受け取らない方がよいと思います。
リビングで舞い上がるホコリ、寝具から出る細かな繊維、ペットに由来する粒子などは、外気を通す給気フィルターだけでは直接捕集できないものがあります。
室内の空気を循環させる機構や清浄機能が換気設備と一体になっている製品もありますが、給気フィルターしかない設備と同一には判断できません。
また、熱交換型の第1種換気は、排出する空気の熱を利用して給気の温度変化を抑える仕組みです。
熱交換率が高いことと、PM2.5のような微粒子を高い割合で捕集できることは、別の性能指標になります。
カタログに「高性能」「熱交換」と書かれていても、集じん機能を備えた室内循環の有無や、フィルターの対象粒子までは分からないことがあります。
私なら第1種換気だから不要と決めず、換気本体の型番とフィルターの品番を調べます。
全館空調と換気が一体になっている場合も、冷暖房・換気・空気清浄のどこまでを担うかは製品で違うため、こちらの記事を参考にしてみてください。
第3種換気と空気清浄機は給気口を確認する

第3種換気は排気を機械で行い、給気は壁などの給気口から自然に取り入れる方式です。
第1種との違いは機械で給気するかどうかであり、第3種換気の家では必ず空気が汚れるという意味ではありません。
パナソニックの住宅向け換気資料でも、第1種は給気・排気とも機械で行い、第3種は排気側を機械で動かす方式として説明されています(出典:パナソニック『換気のおはなし(住宅編)』)。
第3種換気の家では、各部屋の給気口にフィルターが付いているか、どの汚れを対象にしているかをまず見てください。
フィルターを備えた給気口もあるため、第3種だから花粉をそのまま取り込むと決めつけるのは正確ではありません。
一方で、給気口が閉じていたり、目詰まりしていたりすると、想定した空気の通り道を確保しにくくなります。
給気口が道路や隣家の庭に近い場合は、フィルターの性能だけでなく、外気にどんな汚れやニオイが含まれやすい環境なのかも関係します。
第3種換気でも、花粉への対策をしたいからと給気口を塞ぐのは避け、適合するフィルターがあるかをメーカーへ確認する方が確実です。
空気清浄機は室内粒子を減らす補助にはなっても、給気が不足している状態を解消する機械ではありません。
第1種と第3種の仕組みや維持費まで比較したい場合は、方式ごとの条件を整理したこちらの記事を参考にしてみてください。
わが家は第1種換気と空気清浄機を併用してきた

私は2020年に桧家住宅で約30坪の平屋を建て、現在まで第1種換気の「ココチE」を基本的に24時間運転しています。
以前、犬を飼っていたころは、ココチEとは別に置き型の空気清浄機も使っていました。
現在は独立した空気清浄機を置かず、エアコンに搭載されている空気清浄機能を利用しています。
そのため、わが家の使い方は、換気があるから清浄機能は不要というものではありませんでした。
ただ、空気清浄機を使う前後でホコリや粒子の濃度を測ったことはなく、犬のニオイがどの程度変わったのかも比較できていません。
併用していた経験だけで、空気清浄機が必須だったとか、特定の機種に効果があったとは言えないところです。
印象に残っているのは、近隣でバーベキューが行われた際、外気取り入れ口を通じてニオイが室内へ入ってきたことです。
給気フィルターがあることと、屋外のすべてのニオイを遮断できることも同じではありません。
この経験からも、私は家の外から入るものと、家の中で発生するものを分けて対策を考えるようにしています。

もう一度家を建てるなら、給気口と近隣住宅の庭や駐車場との位置関係も確認したいと思っています。
24時間換気で空気清浄機がいらないか判断する順番

空気清浄機を買い足すか迷ったら、最初に確かめたいのは今の換気設備の性能と使われ方です。
次に、困っているのが室内の浮遊粒子なのか、屋外からのニオイなのか、湿気や換気不足なのかを切り分けます。
原因が違えば、空気清浄機を追加するより、フィルターの清掃や発生源の対策を先に行う方が合う場合があります。
- 換気方式・本体型番・給気口の位置
- 給気フィルターの対象粒子と清掃状態
- 室内のホコリ・花粉・ニオイの発生源
- 足りない場合だけ部屋別の清浄機能を検討
給気フィルターの捕集対象と清掃状態を確認する

まずは換気本体の取扱説明書を開き、フィルターの品番と用途を見てください。
「防虫」「粗じん」「花粉」「微小粒子」など、記載されている捕集対象によって、期待できる働きが異なります。
同じ換気システムにも、標準フィルターと花粉対策用などの別売フィルターが用意されていることがあり、家に実際に取り付けられている種類まで確認する必要があります。
花粉への対応が書かれていても、PM2.5の捕集性能まで同じように保証されるとは限りません。
また、給気用フィルターが高性能でも、そのフィルターを通らず室内で発生する粒子は別の問題です。
フィルターの交換期限が過ぎていないか、ほこりでふさがっていないか、給気口や排気口を家具などで塞いでいないかも合わせて確かめます。
給気側と排気側に別々のフィルターが付いている設備なら、どちらが屋外の粒子を捕集するものかを取り違えないようにしてください。
わが家ではココチEのフィルターを月1回程度、自分で掃除しています。
これは私の家での清掃頻度であり、ほかの換気設備にも一律に当てはまる推奨周期ではありません。
清掃や交換の方法はメーカー指定が優先ですし、高性能そうだからと純正品以外の目の細かな素材を勝手に重ねるのも避けたいところです。
空気の通りにくいフィルターを付けると、換気量や機械への負荷が設計どおりでなくなるおそれがあるためです。
標準品以外のフィルターへ変える場合は、捕集性能だけでなく、給気量への影響や機器との適合性を取り付け前にメーカーへ確認してください。
ココチEを使っている家で掃除や維持管理を詳しく確かめたい場合は、実際の使用上の注意点を扱うこちらの記事を参考にしてみてください。
換気量と室内で発生する汚れを切り分ける

フィルターを確認したら、そもそも予定どおり換気できているかと、何が室内で発生しているかを分けて見ます。
給気口を閉じたままにしていないか、換気設備の運転が止まっていないか、ドアの通気経路が塞がれていないかが最初の確認点です。
換気不足が疑われるのに、空気清浄機を増やすだけでは、二酸化炭素や湿気などの問題を解決できません。
空気の流れが分からない場合や、換気の不具合が疑われる場合は、住宅会社や設備業者へ確認する方法もあります。
一方、換気が機能していても、調理で出る細かな粒子、寝具やカーテンのホコリ、ペット由来の粒子は室内で発生します。
そうした場合は、調理中のレンジフード運転、こまめな掃除、寝具や布製品の手入れなど、発生源に直接手を入れる方が先です。
たとえば調理中の煙や油の粒子は、離れた場所の空気清浄機へ届くのを待つより、発生する場所でレンジフードを使って排出する方が理にかなっています。
靴や濡れた物のニオイが気になるなら、水分を取り除くことや保管方法の見直しも役立ちます。
空気清浄機で粒子や一部のニオイを減らせても、濡れた場所の乾燥やカビの原因除去までは代わりにできません。
なお、燃焼器具に由来する一酸化炭素のような有害なガスは、一般的な空気清浄機では除去できないため、適切な換気と器具の安全管理が必要です。
空気清浄機がいらない場合と追加したい場合

24時間換気が正常に動き、必要なフィルターの手入れができていて、浮遊粒子で特に困っていなければ、空気清浄機を急いで買い足す必要はありません。
掃除や発生源への対策で気になる状態が落ち着くなら、既存設備を使い続ける判断も十分にあります。
一度「何を減らしたいのか」を具体的にしておくと、空気清浄機を置くべきかどうかが分かりやすくなります。
花粉なら屋外からの持ち込みや給気フィルター、寝具のホコリなら掃除と室内集じん、湿気なら換気や水分の発生源という具合に、必要な対策が違うためです。
一方、花粉の時期に室内へ持ち込まれる粒子が気になる、ペットと過ごす部屋のホコリが多い、寝室の寝具由来の粒子をさらに減らしたい、といった場合は追加を検討できます。
ただし、見た目のホコリにはすでに家具や床へ落ちたものも含まれます。
空気清浄機が捕集できるのは主に空中を浮遊して機器に吸い込まれた粒子なので、床や棚の掃除をなくすことはできません。
また、家族が花粉症などの症状を抱えている場合も、空気清浄機を置けば必ず症状が改善するという約束はできません。
対象とする粒子や置く場所、使い方が合っているかを見て、対策の一つとして考えるのが現実的です。
ニオイ対策が主目的なら、集じんだけでなく脱臭フィルターの対象成分と交換時期も確認してください。
外から入る近隣の煙やニオイは、室内の空気清浄機だけで解決できるとは限らず、外気取り入れ口の位置や周囲の発生状況まで関係します。
ペットと過ごす部屋で浮遊する毛やニオイへの対策を追加したい場合は、脱臭を重視したLevoit Core P350が比較候補になります。
設置する部屋の広さと交換フィルターの費用を確かめてください。
空気清浄機の有無とは別に、24時間換気そのものを止めるか迷っている場合は、必要性と不満を分けて扱うこちらの記事を参考にしてみてください。
追加するなら部屋の広さとフィルター機能を見る

追加すると決めたら、家全体に何台も置く前に、粒子が気になる部屋を一つ選びます。
たとえば、長時間過ごすリビング、寝具がある寝室、ペットと過ごす部屋では、必要な風量も使い方も変わります。
日本電機工業会の案内では、空気清浄機の適用床面積は、一定の条件でどれくらいの広さを清浄できるかを示す性能の目安です(出典:日本電機工業会『空気清浄機 Q&A』)。
部屋の畳数だけでなく、隣室とつながる広い空間か、ドアを閉める部屋かも考えると選びやすくなります。
微粒子の捕集を重視するなら集じんフィルターの性能、ニオイを減らしたいなら脱臭の対象成分を確認します。
HEPAフィルターは微細な粒子を捕集するための高性能フィルターですが、その名称だけで本体の風量や設置場所まで決まるわけではありません。
稼働音が気になって弱運転しか使わない可能性もあるため、実際に使う風量で無理なく運転できるかを見たいですね。
置き場所では吸込口や吹出口をカーテン、家具で塞がず、空気が通る余地を確保します。
交換用フィルターの入手しやすさや維持費まで含めて、今の換気設備で足りない機能だけを補う考え方がおすすめです。
換気システムに加えてエアコンの空気清浄機能がある家なら、その機能の対象粒子や稼働条件も確認してから別置きの必要性を考えられます。
なお、エアコンに「空気清浄」と表示されていても、すべての機種で同じフィルター方式や清浄能力を備えているわけではありません。
リビングなどの居室で室内のホコリや花粉を減らしたい場合は、シャープ Purefit FU-U40-Wも比較候補になります。
空気清浄の適用床面積と交換フィルターの条件を確かめてください。
まとめ:24時間換気で空気清浄機はいらない?
24時間換気があるから空気清浄機はいらないとも、換気があっても必ず必要とも決められません。
換気は空気の入れ替え、空気清浄機は主に室内粒子の捕集という違いがあり、どちらかがもう一方の代わりになるわけではないからです。
まずは換気が正常に動いているか、既設フィルターが何を捕集できるか、室内でどのような汚れが発生しているかを確認してください。
それでも気になる部屋に足りない清浄機能があれば、その部屋を対象に追加を考えれば十分です。
- 第1種換気・第3種換気の名称だけで不要とは決めない
- 給気フィルターと室内循環の有無を確認する
- ニオイ・湿気・粒子は原因ごとに対策を分ける
- 空気清浄機は必要な部屋と用途に絞って検討する
寝室など1部屋にだけ清浄機能を追加したい場合は、小型のLevoit Core Miniが比較候補になります。
必要な性能と交換フィルターの負担を確認したうえで選んでください。

