高気密高断熱で湿度が下がらない?確認順と対策を解説

高気密高断熱で湿度が下がらない?確認順と対策を解説

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こんにちは。ここから家づくりの「ここから」です。

高気密高断熱の家なのに、梅雨や夏になると室内の湿度が下がらないと、換気が足りないのか、エアコンが合っていないのか迷いますよね。

冷房で部屋は涼しいのに湿度計は高いまま、除湿に切り替えると今度は寒いという状況もあります。

ただし、湿度の数字だけで気密性能や施工不良を原因と決めることはできません。

最初に室温と湿度を同じ条件で記録し、室内干しや入浴などの水分源、エアコンの型番と除湿方式、24時間換気の運転状態を順に見ていきます。

この順番なら、生活上の工夫で変わる部分と、設備会社や施工者へ確認したい部分を分けやすくなります。

湿度が変化しない理由の見つけ方、梅雨に試せる対策、相談時に伝える記録まで、家で確認できる範囲を整理しました。

記事のポイント
  • 温度と湿度を同時に記録して変化を読む
  • 梅雨の室内干し・入浴で増える水分を調べる
  • エアコンの除湿方式と24時間換気を確認する
  • 改善しなければ記録をそろえて相談する

高気密高断熱で湿度が下がらないときの確認順

住宅外壁に並ぶ2つの金属製換気フードと室外機の一部
外壁の換気口と室外機まわりの様子

高気密高断熱の家で湿度が下がらないときは、空気を入れ替える量だけを先に増やすより、何がどの時間帯に起きているかを確かめます。

同じ湿度65%でも、室温が何度か、入浴や洗濯の直後か、冷房が動いているかで読み方は変わります。

私は、室温と湿度の記録から始めて、水分の発生、エアコンの除湿、換気設備の順に確認します。

原因を一つに絞れない段階で高価な除湿機を買ったり、換気設定を大きく変えたりする必要はありません。

高気密高断熱で湿度が高いときは測定条件をそろえる

最初に見るのは、湿度計の数字だけではなく、そのときの室温、時刻、測った場所です。

家庭用の湿度計が示すのは一般に相対湿度で、同じ量の水蒸気が室内にあっても温度が下がると数値は上がる場合があります。

つまり、冷房で室温が下がって湿度表示が高くなったことと、室内に新しく水分が大量に入ったことは、必ずしも同じではありません。

逆に、暖かい部屋の湿度表示が低くても、壁際や収納の奥など温度の低い場所は湿りやすいことがあります。

温度を無視して「70%から60%にならない」と比べると、エアコンが水分を取り除いているか判断しにくくなります。

リビングと湿気が気になる部屋に温湿度計を置き、朝・昼・夜など同じ時刻に、少なくとも数日分を記録すると傾向が見えやすくなります。

直射日光が当たる窓際、エアコンの吹き出し口の正面、浴室からの湯気が直接当たる場所は避け、なるべく普段過ごす高さで測ってください。

湿度計を2台使う場合は、一度近くに置いて表示差を確認しておくと、部屋ごとの違いと機器の誤差を混同しにくくなります。

朝・昼・夜に手書きで測るのが難しければ、履歴をアプリで確認できる温湿度計が候補です。

SwitchBot 温湿度計プラスなら、温度と湿度の変化を記録して振り返れます。

記録には、室温・湿度・時刻に加えて、天気、窓の開閉、冷房や除湿のモード、室内干しと入浴の有無を書き添えます。

外気温が違えば屋外と室内の相対湿度を単純には比較できないため、外の湿度を参考にするときも温度とセットで控えてください。

たとえば「夕方に湿度が上がる」「室内干しの日だけ長く高い」「冷房停止後に再び上がる」と分かれば、次に調べる範囲を狭められます。

1回だけの数値より、同じ条件で繰り返し起きるかを重視したいところです。

同じ場所に置いた温湿度計の表示が大きく異なる場合は、測定器の精度と設置条件を先に確かめ、数字の違いを住まいの異常と混同しないようにしてください。

梅雨の高気密高断熱住宅で湿度が増える水分源

室内の湿度が高い理由を考えるときは、エアコンの能力だけでなく、家の中で水分が発生する時間帯を見ます。

梅雨は外の空気も湿りやすく、窓を開ければ必ず室内が乾くとは限りません。

ただ、窓を閉め切ったとしても、洗濯物、入浴、調理、人の生活による水分は室内で生じます。

まず普段の生活と、湿度が高くなる日の使い方に違いがないかを確認しましょう。

洗濯物と室内干しが増やす水分

濡れた洗濯物を室内で乾かすと、衣類から蒸発した水分が部屋の空気へ移ります。

干す量が多い日や洗濯物が重なっている日は、乾きにくさだけでなく、湿った空気が部屋に残る時間も長くなりがちです。

わが家は約2畳の脱衣室に室内物干しを設けていますが、梅雨には衣類の間隔を取りにくく、乾燥に時間がかかったことがあります。

脱衣室天井の室内物干しポール
天井に設置した室内物干しポール

生乾き臭が気になるときは、一度に干す量を減らしたり、乾燥機を使ったりして対応しています。

これは室内干しの経験であり、湿度計で家全体の水分増加量を測定した結果ではありません。

ここから
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冬は同じ脱衣室でも洗濯物が比較的乾きやすいと感じます。梅雨との違いは、暮らして実感したことです。

あなたの家でも、室内干しをする日としない日の温湿度を比べると、生活由来の湿気がどの程度関係していそうかを確かめやすいです。

収納の近くで干す場合は、衣類をしまう側に湿気や臭いが残っていないかも確認してください。

ランドリールームと衣類収納を近づけた場合の空気の通り道や湿気対策は、こちらの記事を参考にしてみてください。

入浴・調理・窓開けによる影響

入浴後に浴室のドアを大きく開けたままにすると、浴室の湿った空気が脱衣室や廊下へ広がる場合があります。

浴室の換気扇を取扱説明書に沿って使い、浴室の水滴を落とし、扉や給気部分の使い方を確認するのが先です。

わが家でも浴室は換気扇のタイマー運転を中心に使い、壁や床の水を水切りやタオルで取り除いています。

暖房・乾燥・涼風・換気を操作するMAX製浴室リモコン
暖房乾燥機能付き浴室換気リモコン

台所では湯を沸かす、煮るといった調理が続く時間帯を確認し、レンジフードを必要に応じて使用します。

窓を開けた方がよいかは、外気の温度と含まれる水分にも左右されるため、屋外の湿度表示だけで判断しない方がよいです。

水漏れや雨水の浸入、特定の壁・天井だけの染みがあるなら、生活湿気とは分けて記録し、放置しないでください。

浴室の扉と24時間換気の使い方を詳しく確認したい場合は、こちらの記事を参考にしてみてください。

エアコンの型番から除湿方式を確認する

水分源を見直しても湿度が高い場合は、エアコンが今どのように運転しているかを調べます。

「冷房が効いている」「除湿ボタンを押した」という情報だけでは、空気中の水分をどの程度取り除ける状態なのか分かりません。

室内機の型番を確認し、メーカーの取扱説明書で除湿方式、湿度設定の有無、運転を停止・切り替える条件を見てください。

壁に設置されたダイキンのエアコン室内機
ダイキン室内機の設置後全体写真

同じメーカーでも機種や年式で機能が違うため、シリーズ名だけで判断しないことがポイントです。

確認する項目
  • 室内機の正確な型番と取扱説明書
  • 冷房が弱まる条件と運転モード
  • 弱冷房・再熱などの除湿方式

室温が先に下がると除湿が続かない

エアコンは空気を冷やす過程で水分を結露させ、ドレンホースから屋外へ排出することで除湿します。

冷房で設定温度に達すると冷やす運転が弱まる機種では、水分を取り除く量も減る場合があります。

特に高気密高断熱の家では、必要な冷房量が比較的小さい条件だと、部屋は十分涼しいのに湿気だけが残ることがあります。

このとき、冷房温度をひたすら下げると寒くなり、快適さを損なうかもしれません。

まずは運転開始直後と室温が安定した後で、温湿度の変化や室外への排水の様子を比べてみてください。

ただし、排水量が少ないことだけで故障と決めず、運転時間や室内外の条件も合わせて見ます。

弱冷房・再熱などの違いを確かめる

除湿には、室温も少し下げる弱冷房除湿、冷やした空気を暖め直して室温低下を抑える再熱除湿、メーカー独自の制御を使う方式などがあります。

ダイキン工業の「梅雨の困りごとと解決法」でも、室温が下がりやすい高気密高断熱住宅では弱冷房除湿が続きにくい場合があると説明されています(出典:ダイキン工業『梅雨の困りごとと解決法』)。

再熱除湿は室温を下げすぎずに湿度を調整しやすい一方、再加熱する分だけ消費電力が増えることがあります。

すべてのエアコンに再熱除湿があるわけではなく、同じ「除湿」という表示でも目標湿度を設定できる機種とできない機種があります。

冷房と除湿のどちらが電気代を抑えられるかも、方式と外気・室温の条件によるため一律には比べられません。

まず型番を特定し、備わっている運転モードを理解してから設定を変える方が、遠回りになりにくいです。

全館空調と個別エアコンの方式・使い方を比較したい場合は、こちらの記事を参考にしてみてください。

24時間換気の運転とフィルターを確認する

エアコンの次は、24時間換気が設計どおりに動いているかを確認します。

国土交通省は、住宅ではシックハウス対策として原則0.5回/時以上の機械換気設備が必要と案内しています(出典:国土交通省『住宅等における換気等に関する情報提供について』)。

ただし、換気が必要な量だけ動いていることと、梅雨の室内で十分に除湿できていることは別です。

換気は室内の空気を外気と入れ替える仕組みなので、湿度の高い季節には、取り込む空気の水分も室内環境へ影響します。

一方で、湿気が気になるからと24時間換気を止めると、空気質を保つために必要な換気まで失われます。

停止して湿度がどうなるかを試すのではなく、取扱説明書どおりの常時運転を前提に、給気口・排気口のふさがり、フィルターの汚れ、風量設定や運転表示を見てください。

白い天井に設置された丸型の換気口
天井にある丸型の換気口とカバー

熱交換型であれば、換気方式や熱・湿気の交換の仕組みも機種ごとに確認が必要です。

ここから
ここから

わが家のココチEは基本的に24時間運転し、フィルターは月1回ほど清掃しています。ただし換気量を測定したわけではありません。

床下空間に設置されたココチEの金属製本体と配線
床下空間に設置されたココチE本体

フィルター掃除で変わらず、風が出ていない、異音がある、仕様の運転状態を確認できない場合は、機器の説明書を確認したうえで施工者や設備会社に相談しましょう。

高湿度の日に換気を強めても必ず除湿できるとは限りませんが、空気質を保つための24時間換気と湿度対策は分けて考えてください。

24時間換気の基本や空気の流れを整理したい場合は、こちらの記事を参考にしてみてください。

高気密高断熱で湿度が下がらないときの対策と相談先

ドラム式洗濯乾燥機と室内物干しを設置した脱衣室
室内干しができる脱衣室

原因の候補を整理できたら、次は一度に多くの設定を変えず、どの対策で変化があったかを確認します。

高気密高断熱だから特別な機械が必ず必要というわけでも、窓を開け続ければ解決するというわけでもありません。

生活で増える水分を減らす、使っているエアコンの機能に合わせて除湿する、換気の不具合がないか確かめるという順で考えます。

試しても改善しない場合には、数値と状況を整理して相談先を分けると、説明が具体的になります。

高気密高断熱住宅の湿度対策は小さく試す

湿度対策は、問題の起きている部屋と時間帯に合わせ、一つずつ試すと変化を比較しやすいです。

たとえば室内干しの後だけ上がるなら、干す量を減らし、洗濯物の間隔を空け、必要に応じて乾燥機を使った日と比べます。

入浴後に上がるなら、浴室内の水滴を除去し、浴室換気や扉の扱いを見直したうえで、同じ時間帯の温湿度を確認します。

室温が高く蒸し暑い日は冷房を基本にし、室温が十分低いのに湿度が気になる日は、機種の除湿方式に応じて無理なく運転を試します。

ダイキン工業の「除湿しない(ルームエアコン)」でも、室温や湿度の条件によって除湿性能が発揮されにくい場合があると案内されています(出典:ダイキン工業『除湿しない(ルームエアコン)』)。

エアコンの冷房設定を変える際は、室温を下げすぎないことと、メーカーの説明書に沿うことを優先してください。

室内で扇風機やサーキュレーターを回すと空気の偏りや洗濯物の乾き方を改善できる場合がありますが、風を送るだけで家の外へ水分が排出されるわけではありません。

室内干しの風通しを改善したい場合は、首振り機能付きのサーキュレーターも比較できます。

アイリスオーヤマのサーキュレーターアイ DC JETは、風向きを調整して洗濯物に風を送る用途の候補です。

雨の日に窓を全開にして湿度が下がるとは限らないので、窓開けを対策の基本にはせず、外気と室内の条件を見て判断します。

外側へ開いた縦長すべり出し窓と横向きのハンドル
外側へ開いた縦長サッシの開閉状態

どの変更が効いたか分かるよう、同じ部屋・近い時間帯で測り、複数の設定を一度に動かさないことがポイントです。

除湿機が必要かは室温と水分量で決める

室内物干しと除湿設備を備えた明るい洗濯スペースの写真
ここから・イメージ

室温をこれ以上下げたくないのに湿度が高く、エアコンの運転方式でも調整しにくい場合は、除湿機を追加する選択肢があります。

ただ、買う前に、どの部屋で使うのか、室内干しをする時間だけなのか、家全体の湿度が高いのかを分けてください。

一部屋だけなら設置場所や扉の開閉を工夫できる一方、家全体に湿気が残るなら水分源や換気系統の確認も必要です。

除湿機には方式による得意な温度帯や運転音・消費電力の違いがあり、使用面積だけでなく、実際の室温と湿度に合うか確認したいところです。

さらに、タンクの水を捨てる頻度、連続排水の可否、洗濯物へ風を当てられる位置、電源と通路の確保まで考えます。

脱衣室などの水がかかりやすい場所では、機器の使用可能な環境を取扱説明書で確認してください。

使い始めたら、除湿機が集めた水の量だけではなく、運転前後の室温・湿度がどう変わったかも見ます。

除湿機を置いたからといって、換気不良や雨漏りの調査が不要になるわけではありません。

私なら、まず数日間の記録で一時的な高湿度か常に続く問題かを見分け、必要な場所に限って追加機器を検討します。

生活由来の湿気が続き、エアコンだけでは調整しにくい部屋なら、使用環境に合う除湿機を検討する方法があります。

シャープ CV-U71はコンプレッサー方式で、対応面積やタンク容量、連続排水の条件を確認して選べる候補です。

改善しないときは記録を添えて相談する

水分源と空調設定を見直しても高い湿度が続く場合は、設備の不具合や建物側の問題を自己判断せず、関係する業者へ相談してください。

エアコンだけで除湿できないなら、まずメーカーのサポート窓口や設置業者へ型番、運転モード、室温と湿度の変化を伝えます。

エアコンからポコポコという音も出る場合は、湿度の問題と決めつけず、室内外の圧力差を別に確認できるこちらの記事を参考にしてみてください。

24時間換気の風量や給排気が疑わしい場合は、施工した住宅会社や換気設備の保守窓口へ設計上の風量、フィルター・ダクトの点検方法を確認します。

特定の壁や天井の染み、床の湿り、カビ臭、結露などが続くなら、室内の湿度調整と別に、雨水浸入や配管などを住宅会社へ点検してもらう必要があります。

壁や天井を自分で開けたり、換気ダクトを独断で改造したりする前に、状況を写真に残して相談した方がよいです。

相談時には、いつから・どの部屋で・何%前後が続いているかに加え、そのときの室温、外の天気、洗濯や入浴の状況、エアコンと換気の型番・設定をひとまとめにします。

「晴天でも同じか」「運転開始後は下がるのに夜に上がるか」「ほかの部屋でも同じか」が分かると、機器の問題か生活条件かを切り分ける助けになります。

施工不良と断定する資料ではなく、専門家が現状を再現して確認するための記録として渡す考え方です。

住宅会社には、換気計画と実際の機器の運転が一致するか、点検の範囲と費用負担をどう扱うかも確認すると、次の対応を決めやすくなります。

相談する相手を迷う場合は、症状に近い窓口から連絡してみてください。

主な症状相談先
除湿運転が続かないエアコンメーカー
換気の風量が不明設備会社・施工者
染み・結露が続く住宅会社

まとめ:高気密高断熱で湿度が下がらないとき

高気密高断熱の家で湿度が下がらなくても、それだけで気密が悪い、施工に問題があるとは判断できません。

温度と湿度は一緒に記録し、生活で増える水分、エアコンの除湿方式、24時間換気の状態を順番に見ていきます。

急に大きな費用をかけるより、条件を一つずつ変えて記録を比べると、必要な対策を選びやすくなります。

  • 温度と相対湿度は必ず一緒に記録する
  • 室内干し・入浴・調理と高湿度の時間帯を比べる
  • エアコンの型番・除湿方式と24時間換気を確かめる
  • 改善しない場合は測定記録と症状を専門家へ伝える

室内干しや入浴の工夫で変わる部分と、設備会社・施工者の点検が必要な部分を分けて考えてください。

室内干しが湿度上昇に関係していそうなら、洗濯物を干す場所と収納の関係を見直す材料として、こちらの記事を参考にしてみてください。