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こんにちは。ここから家づくりの、ここからです。最近、「24時間換気はいらない」と感じる方が増えてきましたね。
たしかに、電気代やうるさい寝室の音、掃除の手間を考えると、夜だけ止めるのもありかなと思うこともあると思います。でも実は、止めたらどうなるかを正しく知ることが大切なんです。
ここでは、24時間換気を止めたいと思う理由や、新築で24時間換気がないように見えるケース、そして実際に止めたときの影響を、体験談や口コミを交えて紹介します。
さらに、窓を開ける必要があるのか、窓開けたくない人の虫対策、換気を快適に続ける工夫まで、暮らしのリアルに寄り添ってお伝えします。
また、24時間換気のメリットや注意点、後付けの費用、使い方を見直すポイントもわかりやすくまとめました。
単に「いらない」と切り捨てるのではなく、あなたの暮らしに合った換気のあり方を一緒に考えていければと思います。
換気は目に見えないからこそ、正しい知識が安心につながります。
この記事を読めば、24時間換気をどう使えば快適でムダのない暮らしになるのか、その答えが見えてくるはずです。
- 24時間換気を止めた場合に起こる影響とリスクを理解できる
- 換気システムの種類ごとの特徴やメリット・注意点を整理できる
- 快適さを保ちながら音や虫を防ぐ換気の工夫を学べる
- 後付けや運用の見直しによる費用と効果のバランスを把握できる
記事の内容は少しボリュームがありますが、目次を活用すれば知りたいテーマにすぐアクセスできます。気になる部分から読み進めることで、自分のペースで理解しやすくなっています。
全体をじっくり読むのも良いですし、まずは興味のある項目だけをチェックするのもおすすめですよ。

最近、「24時間換気は本当に必要なの?」と感じる人が増えています。たしかに、電気代や音の問題、掃除の手間を考えると、止めてしまいたくなることもありますよね。
でも、少し立ち止まって仕組みや役割を知ると、その印象が変わるかもしれません。24時間換気は、目に見えない汚れや湿気、においを静かに外へ送り出し、家の空気を守る大切な仕組みです。
適切に使えば、健康面にも住まいの寿命にも良い影響があります。
ここでは、なぜ「いらない」と感じるのかを整理しながら、換気の本当のメリットと注意点、そして止めたときに起こりうるリスクまで、実例を交えて分かりやすく解説していきます。
暮らしの快適さは、人それぞれの感じ方や生活スタイルによって大きく変わります。たとえば、換気の音がわずかでも気になる方もいれば、同じ環境でもまったく気にならない方もいます。
月に数百円ほどの電気代であっても、節約意識が高い家庭では負担に映ることがあります。
このように、24時間換気をいらないと感じる背景には、性能だけでなく、家計や価値観、生活リズムといった個々の事情が関係しているのです。
電気代については誤解されやすい部分があります。確かに、常時運転するため停止すればその分の消費電力はゼロになりますが、多くの住宅では月あたり数百円程度が一般的な目安とされています。
実際の支出よりも「一日中動いている」という心理的な負担が強く働く傾向があり、電気料金の高騰期には固定費を減らしたいという思いからスイッチを切りたくなることもあります。
また、冬の冷気や夏の熱気が気になるという意見も少なくありません。特に第三種換気のように外気をそのまま取り入れる方式では、給気口が人の近くにあると風を直接感じてしまう場合があります。
ベッドやソファの位置など、生活導線と給気の位置関係が体感の印象を左右することが多く、家族の在宅時間帯や過ごし方の違いによっても感じ方が異なります。
騒音に関しては、機器の経年劣化やフィルターの汚れによって音が増すことがあります。静かな夜にファンの音が続くと、意識が集中して不快に感じやすくなることもあります。
清掃の手間も同様で、天井近くのフィルターを掃除する作業が面倒に感じられ、負担感からスイッチを切ってしまうケースもあります。
さらに、自然換気に頼れば十分だと考える方もいます。確かに、窓を開けて風を通すと空気が入れ替わる実感がありますが、実際には風向きや温度差、開口部の配置によって換気量が大きく変わります。
計画換気は、空気の流れを数値で管理し、安定した換気を確保する仕組みです。しかし、効果が目に見えにくいため、体感での不満があると軽視されやすくなります。
このように、24時間換気をいらないと感じる理由は、電気代や温熱環境、音、清掃の手間、自然換気への信頼など、複数の要素が複雑に関係しています。
快適さとコストのバランスを取るには、給排気の位置調整や風量の最適化、清掃しやすい設計を取り入れるなど、日常の使い勝手を見直すことが大切です。
24時間換気は、住まいの中の空気を常に循環させ、汚染物質や湿気を屋外へ排出する仕組みです。
建築基準法では、住宅の居室ごとに1時間あたり0.5回以上の換気を確保できる設備の設置が義務づけられています(これは1時間で室内の空気の半分が入れ替わる計算です)。この制度は、シックハウス症候群を防ぐために2003年から導入されました(出典:国土交通省「知ってください。改正建築基準法に基づくシックハウス対策」)。
24時間換気を稼働させることで、室内の二酸化炭素や揮発性有機化合物、生活臭を薄めることができます。外気を定期的に取り入れるため、湿気がこもりにくく、カビや結露の発生を防ぐ効果も期待できます。
空気が澱まないことで、においが残りにくく、頭が重く感じるといった悩みも軽減しやすくなります。厚生労働省によると、一般的な居住空間では二酸化炭素濃度を1000ppm以下に保つことが望ましいとされています(出典:厚生労働省 建築物環境衛生管理基準の検討について https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000771215.pdf)。
ただし、この数値はあくまで目安であり、間取りや換気方式、居住人数によって変わる点に注意が必要です。正確な情報は公式サイトをご確認ください。
電気代は常時運転しても、戸建て住宅では月に数百円程度のケースが多いとされています。ただし、地域の電気単価や風量設定によって前後します。
フィルター清掃は少なくとも数か月に一度行うのが理想で、粉じんや花粉が多い地域では短いサイクルでの清掃が推奨されます。
運転音が気になる場合は、静音設計の機種や吸音材を利用した配管設計を検討すると良いでしょう。冬に外気の冷たさが気になるときは、熱交換型の第一種換気を選ぶことで、室内の温度差を抑えやすくなります。
以下の表では、代表的な換気方式をまとめています。住まいの構造や希望する快適性によって適した方式は変わるため、特徴を理解したうえで選ぶことが大切です。
| 方式 | 給気 | 排気 | 体感温度への影響 | 設置・運用コストの傾向 | メンテナンスの要点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第一種 (全熱交換対応あり) | 機械 | 機械 | 熱交換により温湿度差を緩和しやすい | 初期費用は高め | フィルター清掃と熱交換素子の点検が必要 |
| 第二種 | 機械 | 自然 | 室内を陽圧にして外部汚染を抑えやすい | 住宅では特殊 | 壁内結露に注意(住宅では一般的でない) |
| 第三種 | 自然 | 機械 | 外気温の影響を受けやすい | 導入しやすく低コスト | 給気口位置の工夫と清掃頻度が重要 |
これらの数値やコストは一般的な目安であり、実際の製品や設計条件によって異なります。適切な換気方式の選定や設計は、必ず専門家に相談のうえで進めてください。
新築の住宅で24時間換気が付いていないと感じるという相談を受けることがあります。実際には、建築基準法によりシックハウス対策として居室に換気設備の設置が義務づけられています。
そのため、一般的な住宅で設備自体が存在しないというケースはほとんどありません。
ただし、最近の設備は静音設計で目立ちにくく、ダクトやレジスターがインテリアに馴染むように施工されることが多いため、存在感が薄く「付いていないように見える」場合があります。
また、引き渡し時に操作パネルの場所や風量設定の説明が十分でないと、弱運転や一部停止のまま気づかず生活しているケースも見られます。
24時間換気が義務化された背景には、住宅の高気密化が進んだことで室内の化学物質や二酸化炭素の濃度が上昇しやすくなったことがあります。
これを防ぐため、住宅は換気回数0.5回/時以上の性能を持つ設備を備えることが求められています。特殊な設計を除けば、一般的な戸建てやマンションでは機械換気が標準的に採用されており、例外はごく限られています。
設計や使い方を工夫することで、体感を改善する余地も多くあります。たとえば、熱交換型の第一種換気を選べば、冬に外気が冷たく感じる問題を軽減しやすくなります。
給気と排気の位置を部屋の対角線上に配置し、空気が全体に回るように設計するのが基本です。ベッドやソファの近くに給気口を避けるだけでも、風当たりによる不快感を減らせます。
運用面では、就寝時に弱運転に切り替える、使用頻度の低い部屋は風量を抑える、花粉の季節にはフィルターを強化するなど、生活スタイルに合わせた調整が有効です。
なお、法律や数値基準は改定される場合があります。ここで紹介している内容は一般的な目安であり、地域の気候や建物性能、家族構成によって最適な方法は変わります。
正確な情報は公式サイトをご確認のうえ、判断に迷う場合は必ず専門家に相談してください。
(出典:国土交通省「知ってください。改正建築基準法に基づくシックハウス対策」 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/jutakukentiku_house_tk_000043.html)
夜間だけ換気を止めてしまうと、睡眠中に人の呼気によって二酸化炭素(CO2)が急速に増え、起床時に頭が重い・だるいと感じることがあります。
CO2や生活臭は閉め切った時間が長くなるほど蓄積しやすく、水蒸気もこもるため、窓や壁の冷たい部分で結露が起こりやすくなります。
厚生労働省の情報では、室内のCO2濃度はおおむね1,000ppm以下が望ましいとされています(出典:厚生労働省 建築物環境衛生管理基準の検討について https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000771215.pdf)。
ただしこれは一般的な目安であり、実際の環境や建物の性能によって許容範囲は異なります。機械換気を止めるほど、この目安を超えるリスクが高まると考えられます。
正確な情報は公式サイトを確認し、最終的な判断は専門家に相談することをおすすめします。
冬の寒さや乾燥が気になる場合でも、換気を止めることで別の問題を引き起こすことが少なくありません。温度は一時的に保てても、湿度やCO2、においのバランスが崩れやすくなります。
現実的な対策としては、熱交換機能を持つ第一種換気を導入して外気を室温に近づける、風量を弱めて連続運転する、給気口をベッドの真上に設けないといった運転・設計の工夫が効果的です。
これらの工夫により、快適さを損なわずに冬の冷えをやわらげることができます。
夜の騒音に悩む場合は、ファンやフィルターの汚れによる音の増加、給気口での風切り音、ダクト内の共鳴など複数の要因が関係していることがあります。
フィルターの掃除や定期交換を行い、寝る前だけ風量を一段落として連続運転を続ける方法が現実的です。音の発生源が特定できる場合には、吸音材付きの給気口や静音設計の機器に交換するのも選択肢になります。
これらの対策を踏まえると、夜間は停止するよりも弱運転を維持しつつ静音対策を組み合わせることで、安全性と快適性の両立がしやすくなります。
夜間に数時間だけでも完全に止めず、弱運転を維持することを基本にしましょう。特に就寝人数が多い部屋ではCO2濃度が早く上昇するため、サーキュレーターで空気を循環させ、CO2測定器で状況を確認しながら風量を調整するのが現実的です。
機器によっては最小風量でも設計上の0.5回/時程度の換気を確保できる仕様になっています。この値は一般的な目安であり、住まいの気密性や間取りによって変動します。
換気を完全に止めると、短時間のうちに二酸化炭素(CO2)や生活臭、ホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物が滞留しやすくなります。
特に2人で就寝する8畳程度の部屋では、CO2濃度がすぐに1,000ppmを超えるケースもあるといわれています。
湿度が高くなると窓や壁の表面で結露が起こり、カビやダニの繁殖環境が整いやすくなるため、健康への影響も懸念されます。
これらは一般的なリスクであり、体質や居住環境によって症状の出方は異なりますが、換気を止めることによるメリットよりもデメリットの方が大きい傾向があることを理解しておきましょう。
建物へのダメージも見逃せません。小さな結露を繰り返すことで、壁紙のはがれやシミ、木材の腐朽といった劣化が進みやすくなります。
さらに、目に見えない壁内や床下の湿気がこもると、長期的な構造の耐久性にも影響を与える可能性があります。これらはあくまで一般的な傾向であり、実際の影響は建物の設計・施工・使用状況によって変わります。
最終的な判断は専門家に相談するのが安心です。
また、法制度の観点からも注意が必要です。2003年の建築基準法改正によって、すべての居室には常時換気を前提とした機械換気設備の設置が義務付けられました。
住宅では、1時間あたりに室内の空気を半分以上入れ替える「換気回数0.5回/時」が代表的な設計目標として示されています(出典:国土交通省 建築基準法に基づくシックハウス対策 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/content/sickhouse-R4.pdf)。
これは設置時の基準であり、運転を強制するものではありませんが、制度の目的は計画的な換気を継続することにあります。基準や制度は更新される可能性があるため、正確な内容は公式サイトを確認してください。
以下の表は、停止・弱運転・全熱交換型のそれぞれで見られる一般的な傾向をまとめたものです。数値は住宅の条件によって異なりますが、比較の目安として参考にしてください。
| 運用・方式 | 室内CO2の傾向 (一般的目安) | 湿気・結露の傾向 | 体感温度・快適性 | 電気代の傾向 (一般的目安) |
|---|---|---|---|---|
| 夜間停止 | 上昇しやすく、1,000ppmを超えることも | 結露・湿気が増加しやすい | 一時的に暖かいがにおいがこもる | 一時的に低いが持続性なし |
| 弱連続運転 | 安定しやすい | 適正に保ちやすい | 快適でバランスが良い | 低〜中程度 |
| 第一種 (全熱交換) | 一定に維持されやすい | 結露を抑制しやすい | 外気の影響が少なく快適 | 中程度(空調負荷を軽減) |
表に示した内容は一般的な傾向に過ぎません。各家庭の環境によって数値は異なるため、CO2センサーやデータロガーで実測値を確認し、風量やフィルターの調整を行うことが現実的です。
基準や制度は随時見直される場合がありますので、一次情報源を確認するようにしてください。
寝室で換気音が気になると、ついスイッチを切りたくなってしまうこともありますね。ただし、停止すると前述のように健康や湿度のリスクが高まります。
まずは、音の原因を一つずつ確認して、運転方法と設備面の両方から静かにできる工夫を考えていきましょう。
最初に見直したいのはフィルターとファンの状態です。フィルターの目詰まりは風速を上げてしまい、風切り音や共鳴を強める原因になります。
月に1回を目安にホコリを取り除き、洗っても汚れが落ちにくくなった不織布フィルターは早めに交換すると良いでしょう。これだけでも音の印象が大きく変わることがあります。
機器に段階的な風量設定がある場合は、就寝前に一段階下げ、朝に戻す運転パターンが無理のない方法です。
また、レイアウト上の工夫も有効です。ベッドの枕元に給気が直接当たらない配置を意識しましょう。
もし難しい場合は、給気口カバーで風を分散させる、短いフードで天井や壁に沿って流すなど、体感的な風当たりをやわらげる工夫があります。
吸音材入りの給気口に変更すると音の伝わり方が抑えられます。ダクト式の換気では、曲がりの多さや固定のゆるみ、断熱材の有無も音に影響します。施工会社に相談し、現地で調整してもらうと良いでしょう。
全熱交換型の第一種換気は、熱回収によって外気と室内の温度差を小さくできるため、冷たい風を感じにくいという特徴があります。
そのため、寒さによる不快感を軽減しながら静かに運転しやすい傾向があります。
静音タイプの機種を選ぶ、寝室のみ別系統で弱運転を保つ、サーキュレーターで室内の温度ムラをなくすなどの工夫を重ねると、停止せずに快適な睡眠環境に近づけることができます。
健康や安全に関係する設定を変更する際は、必ず一次情報を確認してください。設置位置の変更やダクト経路の修正などは専門業者の領域です。
住宅ごとに条件が異なりますので、判断に迷う場合は専門家に相談するのが安心です。

「24時間換気はいらないかも」と思っても、実際にはちょっとした工夫や見直しで、ぐっと快適に使える場合があります。
たとえば、設備の種類を変える、設定を調整する、あるいは後付けや部分導入を検討するだけでも、空気の流れが大きく改善されることがあります。
さらに、窓を開けるタイミングや虫対策を工夫すれば、外気を気にせず心地よく過ごせる環境づくりも可能です。
ここでは、費用の目安や実際の体験談を交えながら、無理なく続けられる換気の見直し方をわかりやすく紹介します。
既存住宅への後付けは、建物の構造や仕上げをなるべく傷めずに計画的な換気経路(給気→室内循環→排気)をどう確保するかがポイントになります。
木造戸建てとマンションでは施工の自由度が大きく異なり、同じ機器でも費用に幅が出やすい傾向があります。ここでは、一般的な相場感とコストを抑えるための考え方をわかりやすく紹介します。
第三種(排気機械・給気自然)は、比較的シンプルな構造で配管が最小限に抑えられるため、費用の目安は15万〜25万円前後です。工期も短く、1〜2日程度で完了するケースが多く見られます。
費用を抑えたい方や、戸建てで局所換気を補完したい方に適した方式といえます。
第一種(給排気とも機械式・熱交換なし)は、ダクトの本数が増えるため、点検口を追加するなどの施工が必要な場合があります。
費用は30万〜60万円程度、工期は2〜4日ほどが目安です。換気経路を安定的に制御できるため、外気環境の影響を受けにくいのが特徴です。
第一種(全熱交換型)は、冷暖房時のエネルギーロスを抑えられるため、省エネ性を重視する方に人気です。
本体を天井裏や小屋裏に設置し、各室へダクトを分岐する必要があるため、既存住宅では経路確保が難しい場合もあります。一般的には50万〜120万円前後、工期は3〜7日程度が想定されます。
居室個別型(各室に小型熱交換ユニットを設置するタイプ)は、壁貫通工事のみで対応できるため、1台あたり8万〜20万円前後が目安です。
設置する部屋数に応じて総費用が変動します。既存宅でも導入しやすく、必要な場所にピンポイントで対応できるのが魅力です。
これらの費用はあくまで一般的な目安であり、建物の断熱性や気密性、天井裏や壁内のスペース状況によって大きく変わります。正確な費用を知るためには、必ず専門業者による現地調査を受けてください。
換気システムの工事費は、機器代、ダクト・部材、電気工事、開口・補修、試運転や風量測定などで構成されます。
既存住宅では、壁紙や下地補修にかかる費用が増える傾向があり、分電盤から専用回路を新設する場合は電気工事費が高くなることもあります。さらに、全熱交換型ではフィルターや熱交換エレメントの定期交換費用も見込んでおくと安心です。
費用・工期の比較表(一般的な目安)
| 方式 | 初期費用の目安 | 工期 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 第三種 (集中) | 15万〜25万円 | 1〜2日 | 低コストで導入しやすいが、外気温の影響を受けやすい |
| 第一種 (非熱交換) | 30万〜60万円 | 2〜4日 | 給排気を安定制御しやすく、室内空気が均一になりやすい |
| 第一種 (全熱交換) | 50万〜120万円 | 3〜7日 | 冷暖房効率が高く、省エネ性に優れるが設置スペースが必要 |
| 個別型 (各室) | 1室8万〜20万円 | 半日〜1日/台 | 壁貫通で施工しやすく、既存宅に最適 |
表の数値はあくまで一般的な相場感であり、建物条件や地域によって前後します。正確な見積もりは、複数業者に同条件で依頼して比較するのが安心です。
換気システムを導入する際は、まず目的を明確にすることが重要です。たとえば結露や臭気対策が目的であれば第三種でも十分対応できますが、室内の温湿度バランスを重視するなら全熱交換型を検討する価値があります。
また、配管経路の制約を早めに確認しておくと、施工時の追加費用を避けやすくなります。点検口や天井の高さ、梁の位置など、物理的条件を把握することが大切です。
見積もりを取る際は、機器の型番や風量、給排気口数などの条件をそろえ、総費用だけでなく保証内容やメンテナンス費も比較しましょう。さらに、電力消費やフィルター交換などのランニングコストを10年単位で見積もると、より現実的な判断ができます。
これらの情報を踏まえ、正確な費用の確認と工事内容の検討は、専門業者に相談して進めるようにしましょう。
機械換気は、住宅の中の空気を一定の流れで入れ替える仕組みです。
室内にこもった二酸化炭素や湿気、においを安定的に排出しながら、外から新鮮な空気を取り入れることができるため、常に清潔で快適な空気環境を保ちやすいのが特徴です。
また、24時間稼働させても消費電力が小さいものが多く、電気代の負担が大きくならない点も魅力の一つです。
特に高気密・高断熱の住宅では、窓を閉め切っていても十分な換気を維持できるため、健康的な住環境を守るためには欠かせない設備といえます。
一方、窓を開けて行う自然換気は、瞬間的に大量の空気を入れ替えるのに適しており、調理や入浴の後、部屋の臭いや湿気をすぐに逃がしたいときに効果を発揮します。
ただし、外の温度や湿度、風向きなどの影響を受けやすく、冷暖房の効率が落ちやすい点には注意が必要です。
特に夏や冬は、窓を長時間開けると室内の快適さが失われやすくなるため、基本的には機械換気を中心に運用し、必要な場面で短時間だけ窓を開けて補助的に使うのがおすすめです。
季節ごとの工夫としては、春や秋のように外気温が室温と近い時期は、対角線上の窓を数分開けるだけでも十分に効果的な換気ができます。
風が抜けやすい位置を意識して窓を開けると、短時間でも空気が入れ替わり、室内のこもり感がリセットされます。
雨や強風の日、また花粉や黄砂の多い季節は、窓を開ける時間を最小限にして、機械換気のフィルター性能を活用すると快適です。
最近では花粉やPM2.5対応の高性能フィルターを備えた換気設備も多く、屋外環境の影響を受けにくくなっています。
冬場は、外の冷気が流れ込むことで室温が下がりやすいため、入浴後の湿気を逃がしたり、料理後の臭いを外に出したりといった目的で、必要なタイミングに絞って短時間だけ窓を開けるようにしましょう。
わずか1〜2分の換気でも効果は十分に得られる場合が多く、無理に長時間開放する必要はありません。
なお、国土交通省の資料によると、「住宅ではおおむね0.5回/時以上の機械換気設備を設けること」が基準として定められています。
この基準は設計上の目安であり、実際の暮らしでは季節や家族のライフスタイルに合わせて、自然換気を組み合わせる柔軟な運用が求められます。
住宅の性能や地域の気候によっても最適な換気方法は異なるため、設定や運用の判断は専門家に相談して行うのが安心です。
窓を開けたくない場合でも、換気システムを止める必要はありません。給気口や換気設定を少し調整するだけで、外気を取り込みながら衛生的な環境を保つことができます。
まず、給気口には標準で防虫網が付いていることが多いですが、目詰まりや破損があると虫の侵入リスクが上がります。半年に一度を目安にカバーを外して掃除や点検を行い、劣化していれば早めに交換しましょう。
花粉やPM2.5が気になる場合は、微粒子をカットできるフィルターを追加するのもおすすめです。ただし、フィルターが詰まると風量が落ちるため、取扱説明書に沿って清掃や交換のタイミングを守ることが大切です。
また、夜間に虫が入ってくるのを防ぐには、照明を見直すのも効果的です。虫は光や二酸化炭素、湿気に引き寄せられる性質があるため、玄関やベランダ周りの照明を防虫タイプ(波長カット)に替えると寄りにくくなります。
バスやトイレの換気扇を先に回して室内を軽く負圧にしてから短時間だけ窓を開けると、風が出入口側に集中して侵入を抑えることができます。
どうしても窓を開けたい場合は、網戸の隙間を調整したり、防虫ブラシ(モヘア)で小さな隙間を塞ぐと安心です。
運転モードの工夫もポイントです。全熱交換型のシステムであれば、来客前や調理後に一時的に風量を上げ、普段は標準または弱運転で連続運転すると、外気の導入と快適さのバランスが取りやすくなります。
第三種換気の場合は、人がいない部屋の給気口を少し絞ることで、空気の流れを在室空間に集めると効率的です。これらの工夫を組み合わせれば、窓を開けなくても清潔で快適な空気環境を保ちやすくなります。
正確な設定や調整は機種や住まいの条件によって異なるため、専門家に相談することをおすすめします。
利用者の声を詳しく見ていくと、全熱交換型を導入した人の多くは「帰宅時のこもった臭いが気にならなくなった」「冬でも給気がひんやりしない」「家全体の温度ムラが減った気がする」といった満足の声を挙げています。
実際に冬場の冷気をやわらげ、外の空気を快適な温度に近づけて取り入れる仕組みのため、寒冷地や高断熱住宅での導入が進んでいるようです。
その一方で、「フィルターの清掃が思ったより手間」「長期間使うとファンの音が少し大きくなる」といった意見も少なくありません。
特に数年経過すると、メンテナンス不足が原因で性能が落ちるケースもあり、定期的な点検の大切さを実感する人が多いようです。
第三種換気を選んだ人からは「初期費用を抑えられた」「構造がシンプルで壊れにくく、安心して使える」といった好意的な評価が目立ちます。
一方で、「冬は給気口の周辺が冷たく感じる」「外気のにおいが少し気になる」といった声もあり、住宅の気密性や設置位置によって感じ方が変わるようです。
中には、DIYで簡易的な断熱パネルを追加したり、給気口の向きを工夫して冷気を分散させるなど、暮らしの中で工夫を重ねる人も見られます。
使い方のポイントとしては、まずフィルターの清掃を月1回程度のペースで習慣化すると、臭いやホコリの侵入を防ぎ、機器の寿命を延ばす効果も期待できます。
寝室の給気口は枕元を避けて設置し、部屋の対角線上ややや高めの位置に配置すると、風の流れが均一になり、快適な温度を保ちやすいといわれています。
また、在宅時間に合わせて風量を自動または手動で調整することで、静音性と換気性能のバランスを取りやすくなります。
特に、運転音が以前より気になるようになった場合は、フィルターの目詰まりやファンのバランス崩れが原因であることが多く、清掃や部品交換で改善できるケースも少なくありません。
さらに、口コミを総合して見ると、導入時には「機種の性能」だけでなく、「設置位置」「メンテナンスのしやすさ」「風量設定の自由度」「メーカーのサポート体制」など、複数の要素を総合的に判断することが、長期的な満足度を高める鍵だと分かります。
初期費用だけで選ばず、維持コストやメンテナンス頻度まで考慮することで、快適さを長く保てる換気環境をつくりやすくなります。
ここで紹介した金額や効果はあくまで一般的な目安であり、住宅の構造や環境条件によっても異なります。
正確な情報はメーカーの公式サイトで確認し、最終的な判断や工事内容の検討は必ず専門業者に相談するようにしましょう。
どうでしたか? ここまで読んでくださりありがとうございます。この記事では、24時間換気いらないと感じる理由から、そのリスク、そして見直し方までをお伝えしてきました。
最初は必要ないと思っていた方も、仕組みや効果を知ることで、考え方が少し変わったのではないでしょうか。
24時間換気は、目に見えない部分で住まいと家族の健康を守る大切な存在です。もちろん、音や電気代、メンテナンスの負担など気になる点もありますが、ちょっとした工夫で快適に続けることができます。
この記事で紹介した内容が、あなたの暮らしを見直すきっかけになれば嬉しいです。
まとめとして、特に大切なポイントを整理します。
- 24時間換気を止めると、CO2や湿気、においがこもりやすく健康リスクが高まる
- 夜だけ止める場合でも、弱運転を続けるほうが安全で快適
- 後付けや部分導入でも空気環境は大きく改善できる
- フィルター清掃や給気位置の工夫で、音や寒さを軽減できる
もし「うるさい寝室」や「電気代が気になる」と感じていたなら、止める前にできる工夫を試してみてください。わずかな調整で、想像以上に心地よい空気環境を維持できることもあります。
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